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スタインウェイの音色

掲載日:2014/12/02

スタインウェイの音を聞いて最初に感じるのは、濁りのない音であることです。他のピアノが持つ音に混じるわずかな濁りを、スタインウェイ・ピアノは完全に排除しています。ピアニッシモの演奏での、か細くクリアで艶やかな音色もまた、スタインウェイの魅力です。高音は繊細でいてクリア、低音は力強く温かみのある響き、ピアニストの指の動きをそのまま表現し、心にまで届く華やかな音色。
神々の楽器、比類なき響きと呼ばれる音色を実現するために、どのような工夫が施されているのでしょうか。ここでは、スタインウェイの音色について詳しく解明していきたいと思います。

スタインウェイの音色

鍵盤楽器の可能性を大きく広げたピアノの発明

18世紀後半、ピアノは待ち望まれた鍵盤楽器として登場しました。ピアノが誕生する前の代表的な鍵盤楽器であったハープシコードやチェンバロは、鍵盤を押すと爪が弦を弾いて音を出す形式だったために、鍵盤に触れる指の微妙な変化を表すことができませんでした。そんな時に鍵盤楽器の可能性を大きく広げたのがピアノの発明だったのです。

スタインウェイの音の秘密とは

初期のフォルテピアノ(あるいはピアノフォルテ)は、音が小さく響かない、鍵盤が重いなどの欠点を抱えていましたが、ピアノ製作者達の創意工夫によってそれらの欠点は克服されていきます。
しかし、19世紀に入り、コンサートがサロンから大ホールで開催されるようになった時、ピアノは大ホールの隅々まで1音1音をクリアに伝えられるかという課題にぶつかります。

これを実現するために、スタインウェイは特別なアクション(鍵盤の動きをハンマーに伝える仕組み)を作り、改良を重ねていきました。アクションの構造はこの100年の間、ほとんど変わっていません。さらにスタインウェイは響鳴のために、リム(側板)と響板で作られたケース全体が振動するように設計しているのです。

スタインウェイ独自の構造と高度な技術力

スタインウェイが多くのピアニストに選ばれる理由は、ピアニストの指の動きがそのまま音色に現われるためと言われます。実際に、ウラディーミル・ホロヴィッツは愛用するスタインウェイ・グランドピアノのアクションを、特に敏感に反応するように調律させました。
スタインウェイのアクションと他のグランドピアノのアクションを比較すると、スタインウェイのアクションは細身に仕上がっています。さらに各部分で鍵盤を打つ力が最小限のエネルギーロスに抑えられているため、タッチが軽いうえ、鍵盤を叩く力が直接ハンマーに伝わりやすい構造になっているのです。

スタインウェイが1872年に開発したデュープレックススケールは、1音を弾いたときに、その弦が自由に振動する範囲にある前後の共鳴を追加することにより、より華やかで豊かな音を響かせる構造になっています。
現在では他のピアノにも使われていますが、スタインウェイではネジや釘を使わず、ピンブロックが周りに触れないのに対し、他社製は触れてしまうために「濁った音」になってしまいます。スタインウェイ独自の構造と高度な技術力がスタインウェイの音色を支えているのです。

高音部の音色をクリアに保つサウンドベル

スタインウェイの音を作っている特別な構造としては、サウンドベル(トレブルベル)もその一つです。サウンドベルはフレームの高音部にかかる弦の張力を支え、弦圧を最適にする支柱のような働きをしています。
高音部でフレームとリムを直結して、高音部の響きをリムに伝える役割も果たします。そこから生まれるサウンドは、ときに「金属的な音」と評されますが、実際にはリズムを刻む美しい音程となって心に響きます。スタインウェイ・ピアノだけが持つ特長と言ってよいでしょう。

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