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グランドピアノを使用して練習する際には、どのようなことを意識して練習すればよいのでしょうか?
これからグランドピアノでの練習に臨む方にお伝えしたい、グランドピアノの特性を意識した練習ポイントをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
アップライトピアノとの差を意識して
普段アップライトピアノを弾いている人がグランドピアノを弾く場合、鍵盤の重さやペダルの機能などの違いに戸惑う方がほとんどです。音の出るタイミングや鍵盤の戻りの速さも異なり、最初は弾きづらく感じるかもしれません。
コンクールや発表会ではグランドピアノが使用される場合がほとんどです。もし、本番当日までグランドピアノでの練習をしなかった場合、実力を発揮することはまず難しいでしょう。
グランドピアノを弾く機会を得たら、アップライトピアノとの機構的な差を十分に意識して練習しましょう。発表会での演奏が決まっているのであれば、できる限りグランドピアノに触れて慣れておくことが重要です。
自宅にアップライトピアノしかなく、グランドピアノでの練習を十分に行えないという人は、鍵盤を重めに調整するなど、グランドピアノのタッチになるべく近づけた調律を依頼するのも良いでしょう。
ダイナミックレンジの広さを存分に生かした演奏を!
グランドピアノはアップライトピアノでは出せない、フォルテッシモやピアニッシモなどの強弱をつけた音を出すことが得意です。
グランドピアノで練習する際には、この幅広い音色を生かした演奏を心がけましょう。
曲の一定の部分を盛り上げたり、抑揚をつけたりといった表現力は、アップライトピアノと比べて段違いに持つのがグランドピアノ。その豊かな表現力を最大限に活かした演奏を心がけましょう。
豊かな音色を感じながら耳を育てる練習に
アップライトピアノはその構造上ハンマーが打つ弦の響きを、演奏者が直接耳にすることができませんが、グランドピアノではその響きを聴くことが可能です。重厚感のある低音と、伸びのある中高音……その豊かな音色をダイレクトに感じながら練習することができるのです。
同じ曲を同じように弾いていても、アップライトピアノでは気づけない細かなニュアンスに気づくことができるのはグランドピアノならでは。
繊細で豊潤なグランドピアノの音色に包まれる時間が、きっとあなたの耳を育ててくれ、音楽表現の幅を大きく広げてくれることでしょう。
また、2つの音を交互に素早く鳴らすトリルや装飾音が多く用いられている曲は、アップライトピアノでどんなに練習しても弾けなかった部分が、グランドピアノにしたとたんにすらすら弾ける場合も多々あります。鍵盤の連打の早さもアップライトピアノにはないグランドピアノの特徴です。
グランドピアノを弾く際は、その特性とアップライトピアノとの違いを十分に意識して、その違いに慣れるという意図を明確に持って練習してみてください。